KCCの求人レポート（2021年4月26日発表）

‘21年4月、KCCによる求人レポートです。3月21日に解除された東京の緊急事態宣言は、4月25日に3回目の発出となりました。7月に控えた国際的なスポーツイベントを開催するためにも必要な措置・期間として、緊急事態宣言のスケジュールが決められているとの憶測があります。今年のゴールデンウィークもステイホームを余儀なくされてしまいました。

ワクチンの普及状況を鑑みると、もっとも早くて2022年の末ごろにはコロナも落ち着くのではというのが、一部の専門家による分析です。引き続き、今後の経済状況の予想のもと、二手三手先を読んだ採用計画を立てていただければと思います。KCCの求人レポートがその一助になれば幸いです。

求人倍率について（2021年2月）

‘21年2月（’21年3月に発表）の全体求人倍率は1.92倍（前月比＋0.09pt／前年同月比-0.60pt）。求人倍率が再びプラスに転じています。「doda」の解説によると『求人数が増加し、転職希望者数は減少したため、求人倍率は上昇。※求人数は前月比103.2%、前年同月比81.4％』とあります。

業種ごとの傾向を見ると、「金融」以外のすべてで増加。「doda」の解説によると「前月比で求人の増加率が最も大きかったのは『商社・流通』（前月比119.6％）、次いで『小売・外食』（前月比110.0％）。前年同月比では『商社・流通』（前年同月比93.2％）、次いで『サービス』（前年同月比89.3％）の順に落ち込みが少なかった』とのことでした。

※厚生労働省が発表している‘21年2月の有効求人倍率（季節調整値）は1.09倍です。

出展：doda

求人媒体各社の求人掲載数は？

「doda」「リクナビNEXT」「マイナビ転職」「エン転職」の主要4媒体に加えて、「type」「re就活」の求人広告件数は、合計で155,395件（前月比＋515件）。直接応募が可能な求人広告の掲載件数は「リクナビNEXT」がトップシェアをキープ（「doda」は人材紹介からの応募のみを受け付けている求人広告が多数含まれています）。「doda」が他の媒体より抜き出て掲載数を伸ばしていること（＋1671件）に注目です。人材紹介案件を増やしていることが要因だと考えられますが、求人数自体は群を抜いています。

IT求人数についての考察

「IT・通信」業界における４月の求人数は32,942件。前月比で見ると＋129件の微増です。求人数が減ったのは「リクナビNEXT」「マイナビ転職」「en転職」の4媒体。相変わらず「doda」のITエンジニア求人数の強さが際立ちます。

求人原稿を個別に見ていくと、一時期よりも未経験歓迎の募集求人が増えている傾向も見られます。この傾向については、引き続き注目していく必要があるでしょう。

コロナ禍はまだまだ続きます。KCCは気を引き締めてIT・通信業界の動向に目を光らせていきたいと思います。