【求人広告の作り方8】自社と求職者を知り、効果的な訴求を探る
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求人広告(採用コンテンツ)、超作成方法⑧

自社(「誰が」)への理解を深めていただいたところで、改めて振り返りをかねターゲット(「誰に」)について考えてみたいと思います。ここでお伝えしたいのは、自社とターゲットのバランスです。自社が見えてきたことで、おそらくターゲットもより鮮明に見えてくるようになってきたはずです。あるいは、ターゲット像が一新されるかもしれません。第一章から読んでいただいている場合は若干、話が前後または重複するところもありますが、より理解が深められるはずです。では、見ていきましょう。

※本ページは「求人広告(採用コンテンツ)、超作成方法」でお送りしているシリーズの第8回です。

「誰に」の視点で「誰が」を考えてみる。

超作成方法⑦では、「求職者視点」で自社を見てみました。ここでは、さらに突っ込んで「誰に」の視点で見ることを試みます。意味合いとしてはあまり変わらないように感じるかもしれませんが、求職者視点に比べ、「誰に」(ターゲット)の視点はよりミクロになります。その点をぜひ意識してください。

「誰が・誰に・何を・いかに」は常に連動しているとお伝えしました。従って、一見変化のないように感じる「誰が」も、ターゲットによって大きく変化します。どういうことでしょうか。前回まででお伝えしていることの繰り返しになるところもあるのですが、ターゲットをどんな業界でも通用するようなハイスペックな人材に設定していたら、「誰が」は数ある企業のうちの一つに過ぎないでしょう。一方、自社の社風やレベル感に合う人材をターゲットに設定していたとすれば、「誰が」は非常に魅力的に映るかもしれませんし、唯一無二の存在に感じるかもしれません。

採用コンテンツ、特に求人広告を作る際、必要になる姿勢は後者であることは言うまでもないでしょう。ターゲットを設定したら、常に自社を見返す必要があります。自社に本当に合っているだろうか、多くを求めて過ぎてないだろうか、活躍が期待できるだろうか、と自社とのバランスを取りながら、ターゲットを絞り込んでいきます。この絞り込みを制作者は「ターゲットセグメント」などと呼んでいます。ターゲットセグメントは制作側にとって当然の行為です。同時に最重要視される制作過程でもあるのです。

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ターゲットは一人を想定。

採用コンテンツ、特に求人広告を制作する際は、常に一人のターゲットを想定しています。これは作り手にとっては当たり前のことなので、これまでも繰り返し言ってきたことかもしれませんが、改めて強調します。ターゲットを一人にするとはどういうことなのかというと、ターゲットセグメントをし、最終的に一人の人物像に固定するということです。最近では、ペルソナという言葉が広まっていますが、ペルソナも基本的には一人の人物を想定します。

ターゲットを一人に絞り込むことで、「刺さる」キャッチコピーが作成でき、コンテンツ全体もより力強くなり、効果的な訴求が可能になります。コンテンツに一本の筋のようなものが通り、訴えたいメッセージがより明確になるからです。反対に、複数を想定すると、メッセージがブレブレになり、誰にとっても非常に中途半端な印象を与えてしまいます。

なぜ一人を想定したほうが訴求力が強いのか。

簡単な例を取り上げてみましょう。例えば、地域の安定企業が募集をかける際、地域でコツコツ働いてもらえる人材が欲しくて、ターゲットを「地元の安定企業に腰を落ちつけたい人」を想定したとします。単純化しますが、訴える内容は「当社は安定企業で転勤もなく安心して働けます」となるでしょう。他方、会社の制度として出世を目指す場合はジョブローテーションしながら転勤をしてもらう制度があり、この制度に合う人材も欲しいとします。「多様な経験を積みながら、昇進昇格を目指す人」がターゲットになるでしょうか。すると、たった2人のターゲットを想定しただけですが、途端に何を訴えていいかわからなくなりませんか。この条件で何でもいいからキャッチコピー作って、と言われると、途方にくれます(そして、そういう要求はけっこうあります。。。)

これを1つのコンテンツにまとめることはほぼ不可能です。解決策として、2つのコンテンツを用意することが求められます。入り口を分け、採用ターゲットも見極める能力も分けるのです。求人広告なら2つ出します。2つも出すなんてもったいないと感じるかもしれませんが、まったく異なるターゲットを1つの原稿にまとめるほうがよほどもったいないことをしていると断言します。

実のところ、複数のターゲットを想定することもないことはないです。より厳密には、複数というよりは、セグメントの仕方を緩め、ターゲットを「広く」想定することは可能です。ただし、ターゲットを複数に(広く)した場合は訴求力は弱まり、コンテンツはいわゆる「総花的」な印象を与えることになるでしょう。

また、一見異なるターゲットを、切り口を変え、一人の人物に絞り込んでいくことも可能な場合があります。ただし、そうしたセグメントの仕方はかなりのテクニックと経験が要求され、できるできないの判断も求められます。おそらくここまで読んで「何を言っているのかわからん」と感じたことでしょうから(笑)やはりこのやり方はオススメできません(「ああ、あのことか」とわかった人は、手練れの制作者だと考えられます)。

なお、実際に自分で制作に取り組んでみるとわかりますが、一人を想定していると、とてもスムーズに進められます。つまり、実は、ターゲットを一人に絞り込むことは、制作上の非常に有効なテクニックでもあるのです。

ターゲットは一人を想定、複数を狙う場合はコンテンツは分けると覚えておいてください。
※次回からいよいよ具体的な訴求方法を紹介していきます。

まとめ

・「誰が」と「誰に」のバランスを見る。
・自社に合うようにターゲットをセグメントする。
・ターゲットは一人を想定する。

次回第9回は⇒こちら

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