KCCの求人レポート（2020年9月29日発表）

‘20年9月のKCCによる求人レポートです。新型コロナウイルスの感染者数は、いまだ落ち着く様子を見せていません。累計の都内感染者数は8月が20,000人だったのに対して9月は25,000人です。

アメリカをはじめヨーロッパやアフリカなど世界各地の感染者数も増加傾向と言えます。これから秋冬を迎えるにあたり、マスクをつける。三密を避ける。手洗い・うがいを徹底する。といった行動で抑え込む必要があるでしょう。

’21年の3月頃までは、この状態が続くことが予測されます。企業の採用計画も、これを見越して立てられていくのではないでしょうか。それでは今月も媒体社ごとの動きを見ていくことで、中途採用市場の実際を見ていきたいと思います。

求人倍率について（7月）

‘20年7月（’20年08月に発表）の全体求人倍率は1.61倍（前月比－0.05pt　※doda発表による）。8月に続いて最低倍率を更新しました。「doda」の解説によると『求人数、転職希望者数ともに微減。前月比で求人数は96.1%、転職希望者数は98.9%となりました』となっています。

業態ごとの傾向を見ると、金融のみ求人倍率が微増。「doda」の解説によると『金融では、生命保険や損害保険関連の企業で引き続き採用活動が活発な傾向が見られ、また銀行ではデータ分析やWebのスキル・経験がある人材を中途採用する動きが高まっているようです』とのことでした。

求人媒体各社の求人掲載数は？（9月）

「doda」「リクナビNEXT」「マイナビ転職」「エン転職」の主要4媒体に加えて、「type」「re就活」の求人広告件数は、合計で125,586件（前月比＋1,472件）。直接応募が可能な求人広告の掲載件数は「リクナビNEXT」がトップシェアをキープ（「doda」は人材紹介からの応募のみを受け付けている求人広告が多数含まれています）。シェアの順位は変わらない模様です。なお、「マイナビ転職」と「re就活」を除く全ての媒体が、求人数を先月よりも増加させています。7月以降、求人数だけを見ると新型コロナウイルスが流行する前に戻りつつあるようです。もっとも新型コロナウイルスが終息する兆しが見えない中で、来月以降も引き続き媒体社の動きからは目が離せません。

IT求人数についての考察（9月）

「IT・通信」業界における9月の求人数は、先月に続いて微増。新型コロナウイルスの感染拡大の終息は未だに予測はつきませんが、この傾向は来月も続くと見て間違いないでしょう。

新型コロナウイルスの感染拡大防止にともなうテレワーク対応をはじめ、IT活用の緊急度が高いことは様々な業種の企業に当てはまりまるからです。 

KCCでは引き続き、企業人事にお役立ていただくための求人レポートを続けていきます。