【求人広告の作り方1】求人広告の制作に必要な事前準備とは

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求人広告(採用コンテンツ)、超作成方法①

求人広告の採用コンテンツの具体的な制作方法を記載します。中途採用向けの求人広告の作り方を中心に伝えます。紹介する技術やノウハウは転職サイト用の求人広告はもちろんのこと、その他のどんな採用コンテンツを作る場合でも応用がききます。作り方は基本的に同じだからです。もしかしたら、手っ取り早く効果の出る言葉(キャチコピー、コピー)の具体例が出てくるとと思っているかもしれません。また、言葉遣いが中心の話だと想像しているかもしれません。現役のコピーライターが伝えると言っているのだから、そう捉えるのも当然でしょう。しかし、コピーライターの仕事の7~8割は、情報を集めどのように情報を伝えるか考える(企画する。コンセプトメイキングする)ことです。具体的な言葉にするのは最後の最後で、コンテンツの良し悪しは、企画までの段階で決まると言っても過言ではありません。ここでは、コピーライターがどのようにコンテンツを企画しているか、その手法をお伝えします。広告の効果、母集団の形成、本当に欲しい人材が採用できるか否かに直結する部分です。理解を深めていただければと思います。

※本ページは「求人広告(採用コンテンツ)、超作成方法」としてシリーズでお送りしります。この後、複数回にわたり、本シリーズをお届けします。

「誰が・誰に・何を・いかに」の意思伝達の流れを知る。

実際にコンテンツ制作に取り掛かる前に、意思伝達・コミュニケーションの流れに理解を深めていただきたいと思います。「コミュニケーションの流れ」とやや大げさに言っていますが、言葉というのはこんなふうに伝わるんだな、と思ってくだされば十分です。

その上で、非常に重要なキーワードとして知ってほしいのが、「誰が・誰に・何を・いかに」です。きっと一度はどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。コンテンツ制作を行う時は、常にこのキーワードを念頭に置いてください。ざっと解説すると、

「誰が」=話者、情報の発信者、発信元
「誰に」=聞き手、情報の受け取り手
「何を」=話題、情報の主題
「いかに」=表現、情報の伝え方

となります。実際に制作に取り組む前に、上記の要素を確認するのが非常に有効です。私は、この道10年以上ですが、今でも毎回、書くごとに上記を確認し、紙やパソコンのディスプレイ上に書き出しています。

「誰が・誰に・何を・いかに」は連動する。

「誰が・誰に・何を・いかに」と書くとそれぞれが独立したようにも感じますが、実は各項目が互いに影響し合っています。簡単に言うと、例えば、「誰が」が変わると、「誰に」も「何を」「いかに」も変わります。わかりやすく説明すると、「誰が」と「誰に」の関係が父と娘だったとします。しかし、「誰が」が別の男性に変われば、当然、父と娘という関係は成立しなくなります。両者の関係は上司と部下かもしれないし、他人かもしれません。相手が変われば、言うことも表現方法も変わってくるでしょう。言葉にする時は、常にこのことを意識してほしいのです。

では、「誰が・誰に・何を・いかに」を採用コンテンツに置き換えると、

「誰が」=求人企業、雇用主
「誰に」=求職者、採用候補者、ターゲット
「何を」=コンテンツの主題、訴求ポイント
「いかに」=表現方法、トーン&マナー、場合によっては媒体そのもの

となります。上記を見ると、「誰が」は固定されるように感じますが、実は少々異なります。「誰が・誰に・何を・いかに」の中の「誰が」は関係性の上に成り立っていますので、「誰に」が変われば「誰が」は変わります。「ウチはウチだよ。変なこと言うな」とお怒りになるかもしれませんが、少々お待ちください。例えば、「誰に」がハイスペックな経験者だとすると、貴社はそれほど転職したい対象ではないかもしれません。一方、若手未経験者だとすると、貴社はどうしても転職したい先になる可能性もあります。卑近な例で恐縮ですが、両者の間には常にパワーバランスが働いていると思ってください。その関係を見極めた上で、「何を」「いかに」を考えることが大事なのです。

いきなり書き出そうとしては失敗する。

よく「効果的な表現を知りたい」「とがった表現にしてほしい」という声を耳にしますが、「誰が・誰に・何を・いかに」を考慮すると、一概にこれが効果的であるとは言えず、また、コミュニケーションの流れを無視して表現に走ることはいかに無理のある発想かわかるはずです。表現というのは「いかに」の部分です。ここは「誰が・誰に・何を」が決まり、その上で、最終決定される個所です。「誰が」「誰に」を十分に理解しないことには、「何を」も決まりませんし、「いかに」も決定されません。ライターの間ではよく、「いかに言うかより何を言うかだ」と強調されます。このことは、採用コンテンツを作成する上でもそのまま当てはまります。要するに、いきなり書き始めてはだめよ、書く前に誰に何を言うかしっかり考えなさいね、ということです。

「何を」言うかは、「誰が」「誰に」まで決まると、かなり明確に見えてきます。慣れてくると「この企業でこのターゲットなら、だいたいこの訴求かな」と見通しが立てられます。もちろん、見通しを立てた後はしっかりと検証することが欠かせず、その上で最終的な決定を行います。このことについては、後に詳しく説明・紹介させていただきます。

まとめ

・採用コンテンツを作る上では「誰が・誰に・何を・いかに」の考え方が重要。
・「誰が・誰に・何を・いかに」の各要素は常に連動している。一つ変われば全部変わる。
・「いかに」=表現にばかり目が行くのは危険、全体を見る。

次回第2回は⇒こちら

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