【求人広告の作り方12】転職サイト向けキャッチコピーのコツと例

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求人広告(採用コンテンツ)、超作成方法⑫

今回は、キャッチコピーを中心に具体的な求人広告(採用コンテンツ)の作り方やコツをご紹介します。私が実際に制作の現場で使っている、書く時のコツとフレームワークです。ちょっとしたことを知っているか知らないかで、制作のスムーズさは大きく変わります。もちろん、質も変わってきます。非常に有用性の高いものばかりをまとめましたので、ぜひご活用いただければと思います。

※本ページは「求人広告(採用コンテンツ)、超作成方法」でお送りしているシリーズの第12回です。

キャッチコピーの基本と考え方のコツ。

キャッチコピーは文字通り、読み手の気持ちをキャッチするコピーです。転職サイトの求人広告やHPなどでも一番目立つ部分なので、気合を入れて作りたいと思うことも多いでしょう。まずはキャッチコピーの基本的な指針を示させていただきます。

キャッチコピーの基本
・もっとも言いたいことを示すのがキャッチコピー。
・求職者に一番に伝えたいことを提示する。
・変に言葉(表現)に凝る必要はない。
・正確な言葉で、わかりやすく伝える。
・多少長くなってもOK。短く一言で、と思わなくても大丈夫。
・キャッチコピーっぽくなくてもまったく問題なし。
・複数作ってみる。最初は出来を気にせず気楽に書く。
・書きづらければ後回しにしてもよい。

キャッチコピーを書く段階では、打ち出し(テーマ、コンセプト、「何を」)は決まっているはずですので、それをそのままキャッチコピーとして使うのもありで、最近ではそうしたケースも増えてきました。何の変哲もない言葉が並んでいるだけのようにも見えますが、それでダメだということはありません。キャッチコピーはキャッチコピーっぽく、ひねりを利かせないと、などと考えるケースも見受けられますが、無理に凝る必要はないのです。コンセプトがしっかりしていれば、シンプルなキャッチコピーでも十分に効果は狙えます。むしろ、シンプルなほうがコミュニケーションスピードが速いというメリットもあります。

キャッチコピーは短くなければいけないという考えもあるようですが、あまり気にする必要はありません。文字を削って伝えたいことがよくわからなくなるくらいなら、長いままのほうがいいでしょう。短くしようと考えるあまり、文法を崩して前衛芸術のように仕上げられたキャッチコピーも見受けられます。それこそがキャッチコピーだと思うかもしれませんが、それはまったくの誤解です。言葉ですので、正確に伝えることが大前提です。正しく伝わる日本語(場合によっては英語など他言語もあるかもしれませんが)で記載しましょう。など、近年では転職サイトのキャッチコピーは、25文字×2行などの設定になっており、文字数を長めに書かせることが多いようです。

また、キャッチコピーは最初に書けと指導されることも多いですが、後回しでもかまいません。アメリカの広告(コピー)業界では、ボディコピー(本文、キャッチコピーに続く文章)ができた後で、キャッチコピーを書くことが普通のようです。ボディコピーを部下が書いて、それを読んで上司がキャッチコピーを書くという流れが一般的とのこと。キャッチコピーとは異なりますが、日本の場合でも、新聞では見出しは記事を見てデスク(または整理部記者)がつけるのが普通です。キャッチコピーを書くまでボディーコピーに手を受けていけないということはないので、ご安心を。

キャッチコピーのフレームワークと事例

それでは、さらに踏み込んでキャッチコピーのテンプレートと言えるものをご紹介します。これはたった今からでも使える強力なツールです。下記に示したテンプレートのブランク(○)を適切な言葉に入れ替えれば、キャッチコピーは出来上がります。具体例を直下に示してあります。

キャッチコピーのテンプレート
◆○○○したいあなたへ。
⇒この先、定年までずっと笑顔で働きたいあなたへ。
◆○○○する方法。
⇒未経験から、年収1000万円を稼ぐ方法。
◆もし○○○なら、○○○を。
⇒もし安定した生活を望むなら、ニッチトップで働くという選択を。
◆○○○の苦労も、ありがとうの一言で吹き飛びます。
⇒徹夜の苦労も、ありがとうの一言で吹き飛びます。
◆○○○は誰が○○○するのだろう。
⇒この地域の伝統は、誰が守っていくのだろう。
◆安心してください。社長も○○○出身です。
⇒安心してください。社長もフリーター出身です。
◆仕事の成果は○○○にある。
⇒仕事の成果は、あなたの街のあちこちで見ることができる。
◆あなたの○○○を、みんなの○○○に
⇒あなたのキャラクターを、みんなのキャラクターに。
◆○○○できるのは、今だけ。
⇒新部門の組織作りをできるのは、今だけ。
◆いわば、○○○。
⇒いわば、家具のソムリエです。
◆求む、○○○。
⇒求む、令和の怪物。
◆○○○できれば、一人前。
⇒先回りして気遣いできれば、一人前。

ここでは、使いやすく言葉にしやすいものを中心に紹介しました。求人サイトをご覧いただければ、このテンプレートが広く活用されているのがわかるはずです。また、テンプレートを組み合わせで使うことも少なくありません。

このほか、使いやすいテクニックとしては、キャッチコピーの「話者を経験者や転職者にする」というものがあります。通常は企業が話者となるのですが、そこを敢えて経験者として「経験者だからわかる会社の良さ」を「経験者の口」から伝える手法です。「転職前は、こんなに休みの取れる会社があるわけない、と思っていました(業界出身者の田中)」みたいな感じです。

以上、キャッチコピーの作り方について紹介してきました。かなり踏み込んだフレームワークも提示したつもりです。実際のところ、上記のテンプレートを使えば、それなりの形には仕上げられます。表層だけを見れば、プロのコピーライターと比較しても遜色ないものを作れるでしょう。

ただし、求人広告には、裏側の広告設計・コンセプトメイキングが大切だとお伝えしてきました。表現(「いかに」)はあくまで「誰が誰に何を」を熟考した上での結果です。テンプレートだけをうまく利用しようとしても、期待されるほどの結果は出ないと思います(売れるキャッチコピーの類も本質的にこの問題をはらんでいます)。言葉にする前の段階の過程を改めて大事にしていただければと思います。

長くなりましたので、ボディコピーの書き方については、次回に続けます。

まとめ

・もっとも言いたいことを伝えるのがキャッチコピー
・必ずしも短くする必要はない。
・表現に凝り過ぎず、あくまで正しくわかりやすい言葉で。
・紹介したテンプレートを使えば、プロ級の出来栄えになります。

次回第13回は⇒こちら

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