KCCの求人レポート（2021年2月27日発表）

‘21年2月、KCCによる求人レポートです。1月8日の発出以来続いていた緊急事態宣言は、一都三県が3月7日まで。一方、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県は、先行して2月28日に解除される模様です。 

緊急事態宣言の解除後も新型コロナウイルスに対する警戒が必要ことに変わりはありません。会社経営者たちは、この状況をどのように捉えているのでしょうか。先日、音声SNSアプリを聞いていた際、人材系企業の経営者たちのトークルームが開設されていました。 

印象的だったのは、「コロナの影響はもちろん深刻。しかし、リーマンショックの時のように景気が低迷するかと聞かれると、そこまでとは言えないと思う。そのため経営のブレーキを掛け過ぎても機会損失に繋がる気配を感じている」という、ある社長の一言。建前の部分はあるかもしれません。ただ、その社長の会社を見ていると本音ではないかと感じます。

KCCでは、今後も多面的に情報を収集し、企業人事の皆様に有益な内容を展開していきます。引き続き、よろしくお願いします。

求人倍率について（2020年12月）

‘20年12月（’20年1月に発表）の中途正社員の求人倍率は求人倍率は2.02倍（前月比＋0.23pt／前年同月比-1.12pt）。半年間に渡って増加が続いています。「doda」の解説によると『転職希望者数は減少したものの、求人数は増加し、求人倍率は上昇』とあります。

業種ごとの傾向を見ると、「金融」「メディア」以外のすべてで増加。「doda」の解説によると『前月比で求人の増加率が最も大きかったのは「小売・外食」（前月比112.7％）、次いで「商社・流通」（前月比111.1％）。前年同月比では「メディカル」（前年同月比83.2％）、次いで「IT・通信」（前年同月比77.2％）の順に落ち込みが少なかった。』とのことでした。

※厚生労働省が発表している‘20年11月の有効求人倍率（季節調整値）は1.06倍です。

求人媒体各社の求人掲載数は？（2月）

「doda」「リクナビNEXT」「マイナビ転職」「エン転職」の主要4媒体に加えて、「type」「re就活」の求人広告件数は、合計で155,418件（前月比＋12,238件）。直接応募が可能な求人広告の掲載件数は「リクナビNEXT」がトップシェアをキープ（「doda」は人材紹介からの応募のみを受け付けている求人広告が多数含まれています）。なお、re就活は掲載方式を変更した模様です。この結果、先月まで909件だった掲載数が一気に9,695件まで増え、「エン転職」と「type」を大きく引き離して4位に浮上しました。

IT求人数についての考察（2月）

「IT・通信」業界における2月の求人数は32,437件。前月比で＋1,865件です。求人数を伸ばしていたのは、「doda」と「re就活」です。これまで通り「doda」のＩＴエンジニア求人数の多さが目を引きます。

緊急事態宣言が解除された後も、求人市場におけるITエンジニア職の募集はまだまだ増え続けるはず。今後も「IT・通信」業界に注目していきましょう。

KCCでは引き続き、企業人事にお役立ていただくための求人レポートを続けていきます。