KCCの求人レポート（2021年7月31日発表）

‘21年7月、KCCによる求人レポートです。開催までネガティブな話題ばかりだった東京五輪ですが予定通り7月23日に開幕しました。開幕翌日には、都内から静岡県の富士スピードウェイまで走るロードバイク競技があり、ネット配信で観戦を楽しみました。7月30日時点で、金メダルの数は1位が中国（19個）、2位が日本（10個）といった状況。

しかし、盛り上がっている東京五輪とは裏腹に、都内の感染者数3800人を超えました。医療崩壊を危惧して、政府は東京都の緊急事態宣言を8月31日まで延長。加えて、埼玉・千葉・神奈川・大阪にも緊急事態宣言を発出しました。

今年の夏は東京五輪を家で楽しみ、感染拡大防止に努めましょう。

求人倍率について（2021年5月）

‘21年5月（’21年6月に発表）の全体求人倍率は1.85倍（前月比-0.03pt／前年同月比-0.18pt／2019年同月比-0.68pt）。求人倍率は減少しました。「doda」の解説によると「全体の求人倍率は-0.03ptの1.85倍。求人数、転職希望者数ともに増加。転職希望者数の増加のほうが大きく、求人倍率は下降」とあります。

業種ごとの傾向を見ると、増加は「メディア」のみ。「doda」の解説によると『求人数は、前月比で8業種（「その他」を除く）のうち「IT・通信」「メディア」「メーカー」「商社・流通」「小売・外食」「サービス」の6業種で増加。』とのことでした。

※厚生労働省が発表している‘21年４月の有効求人倍率（季節調整値）は1.20倍です。

求人媒体各社の求人掲載数は？

「doda」「リクナビNEXT」「マイナビ転職」「エン転職」の主要4媒体に加えて、「type」「re就活」の求人広告件数は、合計で176,701件（前月比＋3,925件）。直接応募が可能な求人広告の掲載件数は「リクナビNEXT」がトップシェアをキープ（「doda」は人材紹介からの応募のみを受け付けている求人広告が多数含まれています）。今月も「doda」が前月から掲載数（＋3,712件）を伸ばしています。この要因は転職エージェントの求人広告（直接応募は不可）を扱っていることに加えて、無料掲載キャンペーンが続いていると考えられます。一方で、「エン転職」は前月から－1,712件となっている部分が気になります。それ以外の媒体の求人件数は微増に留まっています。

IT求人数についての考察

「IT・通信」業界における6月の求人数は36,853件。今月も「IT・通信」業界の求人数は増加です。「IT・通信」業界でも伸びているのは「doda」（前月から＋1,160件）です。一方で、「en転職」（前月から－394件）の減少が目につきます。

来月（8月）は、お盆があるため例年求人件数は横ばい傾向です。なお、ITエンジニアの募集を考えている企業にお伝えしたいこととして、8月は求人媒体各社が長期掲載キャンペーンなどを展開する可能性もあるので、要注目です。